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九州の地震で亡くなられた方々の無念、ご家族の哀しみに改めて心からのお悔やみを申し上げます。余震が一刻も早く収まり、被害が拡大しないことをひたすら大地に向かって祈ります。
そして一つ、どうか避難所に本を届けてほしい。学校ならあるだろうけど、皆が息を詰め、心に余裕をなくしている中、救ってくれるのが本を読むことだと個人的には考えるから。情報集めも大事、家の片付けも物資を手に入れるのだって時間がかかる。だからこそ、落ち着いて眠れない避難所での時間、本を読んで頭のスイッチを切り替えられたら、束の間だけでも現実を忘れ、あるいは今の苦しみに共感できる言葉や人物を見出すことで人の心はどれだけ救われるか知れない。私も震災時そうでした。電気が止まったから紙の画集や本の存在が本当にありがたかった。食べられなくなってからの半年、読書にひたすらいそしんだ結果、様々な人々や考えや感情について改めて学べたことも、友人の言葉に加えて踏み出す助けになったと思っている。借り物でも、空っぽな自分の一部を少し埋められたような気がしたから。ツタ○様でもブクオフ様でも、ちょっとでも生活物資以外のものを運ぶ余裕ができたらぜひ出張図書館みたいなのやってあげてくれませんかね?(-_-;) 特に小さいお子さんは、絵本の読み聞かせ等してもらえればどれだけ心が落ち着くことか。相次ぐ余震に最も不安で怯えているのは、そしてこれからも大きなトラウマとして残ってしまうのはきっと彼らだと思うので。お年寄りは周囲の人や顔見知りとのお喋りで気を紛らわすことができるけれど、プライバシーの無い空間で張りつめた空気に包まれ、時を過ごさざるを得ないシャイな方々には、本の存在が本当に大きな慰めになると思う。早く余裕が取り戻せる時が来ますように!(>人<)
以下タイトル作品感想
そして一つ、どうか避難所に本を届けてほしい。学校ならあるだろうけど、皆が息を詰め、心に余裕をなくしている中、救ってくれるのが本を読むことだと個人的には考えるから。情報集めも大事、家の片付けも物資を手に入れるのだって時間がかかる。だからこそ、落ち着いて眠れない避難所での時間、本を読んで頭のスイッチを切り替えられたら、束の間だけでも現実を忘れ、あるいは今の苦しみに共感できる言葉や人物を見出すことで人の心はどれだけ救われるか知れない。私も震災時そうでした。電気が止まったから紙の画集や本の存在が本当にありがたかった。食べられなくなってからの半年、読書にひたすらいそしんだ結果、様々な人々や考えや感情について改めて学べたことも、友人の言葉に加えて踏み出す助けになったと思っている。借り物でも、空っぽな自分の一部を少し埋められたような気がしたから。ツタ○様でもブクオフ様でも、ちょっとでも生活物資以外のものを運ぶ余裕ができたらぜひ出張図書館みたいなのやってあげてくれませんかね?(-_-;) 特に小さいお子さんは、絵本の読み聞かせ等してもらえればどれだけ心が落ち着くことか。相次ぐ余震に最も不安で怯えているのは、そしてこれからも大きなトラウマとして残ってしまうのはきっと彼らだと思うので。お年寄りは周囲の人や顔見知りとのお喋りで気を紛らわすことができるけれど、プライバシーの無い空間で張りつめた空気に包まれ、時を過ごさざるを得ないシャイな方々には、本の存在が本当に大きな慰めになると思う。早く余裕が取り戻せる時が来ますように!(>人<)
以下タイトル作品感想
切ねぇ・・・!少年少女の青春小説でありながらこれほど社会の真実を突きつけられるような、生々しさと哀しさを帯びた結末の美しい物語が存在しようか。ロミジュリくらい? でもアレはあくまで戯曲で大げさなトコあるからなー。正太→美登利も、美登利→(←?)信如の初恋も本人がそれと気づかぬまま虚しい終わりを迎えてしまう。もしかしたら美登利だけはそれと自覚していたのかな、最後の文章を考えると。恩田陸の作品中で、美登利が変わってしまったのは客を取らされるようになったからで、「初潮が来たから」が長年の通説とされてきた日.本文学の研究者たちの世界は何て頭の固い男社会、って登場人物にこきおろさせるセリフがあったんですけど、私はどっちにも「うーん(-_-;)」と感じちゃったかな。てかぶっちゃけ両方だと思った。機嫌を悪くして引きこもり→それまでのガキンチョ仲間とつるまずに廓の姉のところにだけ出入りするようになった、という展開は、恐らく初潮を迎え「将来のこと」を両親や大黒屋の主人に聞かされたためなのではないか、と。それまでは姉の勤めで周囲の皆に良くしてもらい、学校にまで通って、もしかしたら真っ当な堅気の女性として生きていく夢も彼女は抱いていたのかもしれない。けれどもやはり、実際に「女」になった彼女を待ち受けていた運命、周囲の人々が求めた役割は姉と同じ仕事に就くことだった。他の道は彼女に用意されていなかった。全ての親切、全ての教育、可愛がられてきた意味も夢も、彼女は一瞬で失ってしまったように感じたのではないか。
将来は自由な世界で商売人として生きていく正太や、貧しくても父を助け働く三五郎、立派な寺の跡取りとなる信如とのどうしようもない人生の隔たりを、美登利はあの年齢にして残酷にそして唐突に受け止めざるを得なかった。そしてまだ幼い少年である正太はそのことに気づけず察せず、信如は内気過ぎる気性と「荒くれ者」呼ばわりされながら自分に対しては無二の尊敬と信頼を寄せ、尽くしてくれる友人・長吉と正太との対立、そして男としてのプライドと意地のために、彼女と素直に言葉を交わしたり接することができぬまま、修行に旅立たざるを得なかった。初恋は実らないとはいうけれど、それぞれの行き場のない想いが大人の目から見ると何とも切ない(ノ_・,) せめて『友情』の連中とか『斜陽』の主人公並みに勝手に盛り上って思いつめた上での結末なら納得というか、ハイハイ良かったねスッパリ終わらせられて(´―`)と思えるんだけど、誰も気づいてすらいないんだものー!たぶん何年か過ぎた後に嫁さんもらって子供でもできた頃、スッカリお職張る立派な花魁になった美登利のことを振り返って、どうしようもなく淋しい気持ちに襲われるんじゃなかろうか。家と才覚に恵まれた正太は会いに行けるかもしれないけど、彼を弟のように思っていた美登利は客として絶対に受け付けないだろうし、正太もまた彼女の拒絶をはねのけてまで通おうとはしないだろう。生臭坊主の父に嫌悪を示していた信如が花魁となった美登利と会うことは恐らくもう二度とない。三五郎は金がなくて会えないだろうし、ホント一緒に笑いながら遊び回ってた幼なじみたちが、悲しい話ですねー(´;ω;`)ブワッ
でもここまで残酷じゃなくても子供の付き合いなんてそんなもんかな。私もよく話題に出てくる幼なじみがむしろ特殊なパターンだと思うし。あと小学校から特別同じクラスや部活でもなかったのにつかず離れずなブッダ嬢くらいか? それこそ初潮前から(笑)知ってて今も付き合ってるの。育つと皆それぞれの道に進んで住む場所もバラバラになりますもんね。上の学校に進むとどんなに仲良かった子でも先輩後輩になっちゃうし。・・・あ、でも2つ下の隣の子とは普通に友達付き合い続いてるわ、よく考えたら!Σ( ̄□ ̄;) とにかく中学を乗り切ればどうにかなるな。同じく年下のハトコとも京都行くまではよく遊んでたし、イトコなんか大学生だけど一緒に買い物したり行けるし(^^)b
まぁでも思春期って難しいよね、大人になるって切ない、現実って辛い、という今よりも早くその瞬間が訪れてしまった少し前の日/本の社会や風物をありのままに切り取った瑞々しく哀しい、けれど不思議と薄暗くない、カラー水墨画のような情感の残る物語でした。(表紙の印象のせいかな?)この「色」を感じさせるところが女性ならではの感性なのだと思う。美登利の精一杯のデレぶりや勝ち気さ、正太や信如の真っ直ぐさや誠実さをうかがわせる微妙な心理描写や、三五郎の愛らしい健気さ、長吉の激しさと表裏一体の一本気、筆やの女将さんの人の良さや信如の家族の生々しさ等も良い味を醸し出していて、特に美登利の視点から見る世界は面白おかしく、年頃の大事にされていて見た目や才気にも恵まれた娘さんの傲慢も含む冗談めかした表現なんか一々思わず笑っちゃったよ(ノ∀`) クレーのパステル水彩画のような色合いなんだけど、出てくるものや物語の舞台、言葉の感じ、登場人物の考え方や行動含めて全体は日.本極まれりだから色付けた墨で描いた絵のよう、と表現させていただきましたm(__)m 浮世絵ほどハッキリしているとは言い難く、長く残らず褪色する儚さがある。けれどそれは褪せてもなお人の心に残る。恐らく誰しもが、幼き日を思い出す時に感じる郷愁そのものだから。『大つごもり』読んだら日系人の郷愁探しに『遠い山並み~』行こうかな。来週は(ヒキにしては。笑)忙しめだし、じっくり考える系の本は読めなそう>< 考えてセレクトせんと・・・。
将来は自由な世界で商売人として生きていく正太や、貧しくても父を助け働く三五郎、立派な寺の跡取りとなる信如とのどうしようもない人生の隔たりを、美登利はあの年齢にして残酷にそして唐突に受け止めざるを得なかった。そしてまだ幼い少年である正太はそのことに気づけず察せず、信如は内気過ぎる気性と「荒くれ者」呼ばわりされながら自分に対しては無二の尊敬と信頼を寄せ、尽くしてくれる友人・長吉と正太との対立、そして男としてのプライドと意地のために、彼女と素直に言葉を交わしたり接することができぬまま、修行に旅立たざるを得なかった。初恋は実らないとはいうけれど、それぞれの行き場のない想いが大人の目から見ると何とも切ない(ノ_・,) せめて『友情』の連中とか『斜陽』の主人公並みに勝手に盛り上って思いつめた上での結末なら納得というか、ハイハイ良かったねスッパリ終わらせられて(´―`)と思えるんだけど、誰も気づいてすらいないんだものー!たぶん何年か過ぎた後に嫁さんもらって子供でもできた頃、スッカリお職張る立派な花魁になった美登利のことを振り返って、どうしようもなく淋しい気持ちに襲われるんじゃなかろうか。家と才覚に恵まれた正太は会いに行けるかもしれないけど、彼を弟のように思っていた美登利は客として絶対に受け付けないだろうし、正太もまた彼女の拒絶をはねのけてまで通おうとはしないだろう。生臭坊主の父に嫌悪を示していた信如が花魁となった美登利と会うことは恐らくもう二度とない。三五郎は金がなくて会えないだろうし、ホント一緒に笑いながら遊び回ってた幼なじみたちが、悲しい話ですねー(´;ω;`)ブワッ
でもここまで残酷じゃなくても子供の付き合いなんてそんなもんかな。私もよく話題に出てくる幼なじみがむしろ特殊なパターンだと思うし。あと小学校から特別同じクラスや部活でもなかったのにつかず離れずなブッダ嬢くらいか? それこそ初潮前から(笑)知ってて今も付き合ってるの。育つと皆それぞれの道に進んで住む場所もバラバラになりますもんね。上の学校に進むとどんなに仲良かった子でも先輩後輩になっちゃうし。・・・あ、でも2つ下の隣の子とは普通に友達付き合い続いてるわ、よく考えたら!Σ( ̄□ ̄;) とにかく中学を乗り切ればどうにかなるな。同じく年下のハトコとも京都行くまではよく遊んでたし、イトコなんか大学生だけど一緒に買い物したり行けるし(^^)b
まぁでも思春期って難しいよね、大人になるって切ない、現実って辛い、という今よりも早くその瞬間が訪れてしまった少し前の日/本の社会や風物をありのままに切り取った瑞々しく哀しい、けれど不思議と薄暗くない、カラー水墨画のような情感の残る物語でした。(表紙の印象のせいかな?)この「色」を感じさせるところが女性ならではの感性なのだと思う。美登利の精一杯のデレぶりや勝ち気さ、正太や信如の真っ直ぐさや誠実さをうかがわせる微妙な心理描写や、三五郎の愛らしい健気さ、長吉の激しさと表裏一体の一本気、筆やの女将さんの人の良さや信如の家族の生々しさ等も良い味を醸し出していて、特に美登利の視点から見る世界は面白おかしく、年頃の大事にされていて見た目や才気にも恵まれた娘さんの傲慢も含む冗談めかした表現なんか一々思わず笑っちゃったよ(ノ∀`) クレーのパステル水彩画のような色合いなんだけど、出てくるものや物語の舞台、言葉の感じ、登場人物の考え方や行動含めて全体は日.本極まれりだから色付けた墨で描いた絵のよう、と表現させていただきましたm(__)m 浮世絵ほどハッキリしているとは言い難く、長く残らず褪色する儚さがある。けれどそれは褪せてもなお人の心に残る。恐らく誰しもが、幼き日を思い出す時に感じる郷愁そのものだから。『大つごもり』読んだら日系人の郷愁探しに『遠い山並み~』行こうかな。来週は(ヒキにしては。笑)忙しめだし、じっくり考える系の本は読めなそう>< 考えてセレクトせんと・・・。
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将来は自由な世界で商売人として生きていく正太や、貧しくても父を助け働く三五郎、立派な寺の跡取りとなる信如とのどうしようもない人生の隔たりを、美登利はあの年齢にして残酷にそして唐突に受け止めざるを得なかった。そしてまだ幼い少年である正太はそのことに気づけず察せず、信如は内気過ぎる気性と「荒くれ者」呼ばわりされながら自分に対しては無二の尊敬と信頼を寄せ、尽くしてくれる友人・長吉と正太との対立、そして男としてのプライドと意地のために、彼女と素直に言葉を交わしたり接することができぬまま、修行に旅立たざるを得なかった。初恋は実らないとはいうけれど、それぞれの行き場のない想いが大人の目から見ると何とも切ない(ノ_・,) せめて『友情』の連中とか『斜陽』の主人公並みに勝手に盛り上って思いつめた上での結末なら納得というか、ハイハイ良かったねスッパリ終わらせられて(´―`)と思えるんだけど、誰も気づいてすらいないんだものー!たぶん何年か過ぎた後に嫁さんもらって子供でもできた頃、スッカリお職張る立派な花魁になった美登利のことを振り返って、どうしようもなく淋しい気持ちに襲われるんじゃなかろうか。家と才覚に恵まれた正太は会いに行けるかもしれないけど、彼を弟のように思っていた美登利は客として絶対に受け付けないだろうし、正太もまた彼女の拒絶をはねのけてまで通おうとはしないだろう。生臭坊主の父に嫌悪を示していた信如が花魁となった美登利と会うことは恐らくもう二度とない。三五郎は金がなくて会えないだろうし、ホント一緒に笑いながら遊び回ってた幼なじみたちが、悲しい話ですねー(´;ω;`)ブワッ
でもここまで残酷じゃなくても子供の付き合いなんてそんなもんかな。私もよく話題に出てくる幼なじみがむしろ特殊なパターンだと思うし。あと小学校から特別同じクラスや部活でもなかったのにつかず離れずなブッダ嬢くらいか? それこそ初潮前から(笑)知ってて今も付き合ってるの。育つと皆それぞれの道に進んで住む場所もバラバラになりますもんね。上の学校に進むとどんなに仲良かった子でも先輩後輩になっちゃうし。・・・あ、でも2つ下の隣の子とは普通に友達付き合い続いてるわ、よく考えたら!Σ( ̄□ ̄;) とにかく中学を乗り切ればどうにかなるな。同じく年下のハトコとも京都行くまではよく遊んでたし、イトコなんか大学生だけど一緒に買い物したり行けるし(^^)b
まぁでも思春期って難しいよね、大人になるって切ない、現実って辛い、という今よりも早くその瞬間が訪れてしまった少し前の日/本の社会や風物をありのままに切り取った瑞々しく哀しい、けれど不思議と薄暗くない、カラー水墨画のような情感の残る物語でした。(表紙の印象のせいかな?)この「色」を感じさせるところが女性ならではの感性なのだと思う。美登利の精一杯のデレぶりや勝ち気さ、正太や信如の真っ直ぐさや誠実さをうかがわせる微妙な心理描写や、三五郎の愛らしい健気さ、長吉の激しさと表裏一体の一本気、筆やの女将さんの人の良さや信如の家族の生々しさ等も良い味を醸し出していて、特に美登利の視点から見る世界は面白おかしく、年頃の大事にされていて見た目や才気にも恵まれた娘さんの傲慢も含む冗談めかした表現なんか一々思わず笑っちゃったよ(ノ∀`) クレーのパステル水彩画のような色合いなんだけど、出てくるものや物語の舞台、言葉の感じ、登場人物の考え方や行動含めて全体は日.本極まれりだから色付けた墨で描いた絵のよう、と表現させていただきましたm(__)m 浮世絵ほどハッキリしているとは言い難く、長く残らず褪色する儚さがある。けれどそれは褪せてもなお人の心に残る。恐らく誰しもが、幼き日を思い出す時に感じる郷愁そのものだから。『大つごもり』読んだら日系人の郷愁探しに『遠い山並み~』行こうかな。来週は(ヒキにしては。笑)忙しめだし、じっくり考える系の本は読めなそう>< 考えてセレクトせんと・・・。
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