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ほぼ対自分向けメモ録。ブックマーク・リンクは掲示板貼付以外ご自由にどうぞ。著作権は一応ケイトにありますので文章の無断転載等はご遠慮願います。※最近の記事は私生活が詰まりすぎて創作の余裕が欠片もなく、心の闇の吐き出しどころとなっているのでご注意くださいm(__)m
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恋でもないし愛でもない』加藤サイドSSS。

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退屈は嫌い。
ひとりは嫌い。
ただ、それだけ。
 
だから今日も、あいつを誘う。
 
 
 
プルルルルル……プルルルルル……
無機質な呼び出し音が耳元で響く。
10秒しか待てないせっかちな俺の性格を、あいつはよく知っている。
 
プッ
 
『ハイ、工藤です』
 
独特の機械音は、5コール目で止んだ。
代わりに聞こえてきたのは、相変わらず少し眠そうなあいつの声。
 
「今、何してたー?」
 
どうせ答えを聞いたところで結局言うことは同じなのに、
社交辞令的な言葉を吐き出す自分に苦笑する。
 
『ん~……、寝てましたけど……』
 
電話の癖に妙に……が多い。この反応の鈍さにも、いつのまにか慣れた。
答えは大抵決まっているから。
 
でも今日は、いつもと違う。
 
電話口の向こうで、あいつの後ろで、聞こえる息遣い。
あいつの側にいる、あいつとは違う、誰かの気配。
 
「そっか。んじゃまぁいーや。起こしてごめんな!」
 
慌ててそれだけ告げて、電源ボタンを押す。
通話の切れた携帯画面を見て、どうせならもっとからかってやれば良かった、
とボンヤリ思った。
 
ちょっと嫌な切り方だったかな。
少しだけ重い、モヤモヤした気持ち。
こんなのは、嫌だ。
こんなのは、俺らしくない。
 
「次のバイトん時、ネタにしていじったろーっと」
 
声に出して呟く。
そうすればきっと、気まずくなんてならない。
 
俺は再び携帯に手を伸ばした。
久々に開いた電話帳には、たくさんの名前が並んでいる。
 
「最近履歴しか使ってなかったからなぁ」
 
と独り言が漏れる。
バイト先やゼミの仲間に混じって、履歴に並んでいるのは、あいつの名前。
 
「……一番呼び出しやすいもんな」
 
ただ、それだけ。
 
 
 
結局発信ボタンを押したのは、今でも仲の良い元彼女の番号だった。
今はただ、誰かの温もりが欲しい。
“寂しい”なんて、感じないように。


 


 
 

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退屈は嫌い。
ひとりは嫌い。
ただ、それだけ。
 
だから今日も、あいつを誘う。
 
 
 
プルルルルル……プルルルルル……
無機質な呼び出し音が耳元で響く。
10秒しか待てないせっかちな俺の性格を、あいつはよく知っている。
 
プッ
 
『ハイ、工藤です』
 
独特の機械音は、5コール目で止んだ。
代わりに聞こえてきたのは、相変わらず少し眠そうなあいつの声。
 
「今、何してたー?」
 
どうせ答えを聞いたところで結局言うことは同じなのに、
社交辞令的な言葉を吐き出す自分に苦笑する。
 
『ん~……、寝てましたけど……』
 
電話の癖に妙に……が多い。この反応の鈍さにも、いつのまにか慣れた。
答えは大抵決まっているから。
 
でも今日は、いつもと違う。
 
電話口の向こうで、あいつの後ろで、聞こえる息遣い。
あいつの側にいる、あいつとは違う、誰かの気配。
 
「そっか。んじゃまぁいーや。起こしてごめんな!」
 
慌ててそれだけ告げて、電源ボタンを押す。
通話の切れた携帯画面を見て、どうせならもっとからかってやれば良かった、
とボンヤリ思った。
 
ちょっと嫌な切り方だったかな。
少しだけ重い、モヤモヤした気持ち。
こんなのは、嫌だ。
こんなのは、俺らしくない。
 
「次のバイトん時、ネタにしていじったろーっと」
 
声に出して呟く。
そうすればきっと、気まずくなんてならない。
 
俺は再び携帯に手を伸ばした。
久々に開いた電話帳には、たくさんの名前が並んでいる。
 
「最近履歴しか使ってなかったからなぁ」
 
と独り言が漏れる。
バイト先やゼミの仲間に混じって、履歴に並んでいるのは、あいつの名前。
 
「……一番呼び出しやすいもんな」
 
ただ、それだけ。
 
 
 
結局発信ボタンを押したのは、今でも仲の良い元彼女の番号だった。
今はただ、誰かの温もりが欲しい。
“寂しい”なんて、感じないように。


 


 
 

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