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何故か浄化されたような心地・・・ゲーテさんの洗脳にちょっとかかってしまったかな(´-`)
打ち開けた土地での旅人と老夫婦の会話によって、領主ファウストの所業・人が自然を駆逐し支配する、いかにもヨーロッパな理想が実現しつつあることが分かる。が、そのやり方は長年その土地に暮らしてきた人々にとっては現代の地上げ屋と何も変わらないのであった(笑)
遊苑にてファウストが沈んでいる理由はメフィストーフェレスが海賊同然に海で暴れ回っていたり、理想の実現のために地上げ屋(道路だの区画整理のために立ち退き迫りまくる行政に例えても良いよ☆)まがいの行為を繰り返しているせい?なのか?(解説ではそう書いてるけど、私にはどうもこの野郎が自分以外のことのために頭を悩ませるような人間だとは(以下略)あ、自分の理想とする高尚な方法とは程遠いことについて沈思してらっしゃるのかー!(゜∀゜)ピコーン!) でもって彼の不快の種はまさに先にこの土地に住まっていた老夫婦の住処、そしてその傍に何百年と前から存在する菩提樹と彼らが先祖代々祈りを捧げてきた昔ながらの神の礼拝堂にあるんだってさ。あれだけは「己のものではない」から「何か別世界のものの影」があって身震いしちゃうんだと。「いっそここを遠く離れてしまいたい。」オウオウそうしろ、後から来たのはお前の方なんだから^^#
海賊やらかして帰って来たメフィストーフェレスの悪魔らしいうそぶき「自由な海は、精神を解放する。思案するなどということは全く無意味だ。さっと引っ掴めればそれでいい。・・・暴力のあるところ、権利も生ずる。どうして取ったかではない、何を取ったかが問題だ。」おお、U Nで拒否権をお持ちの方々の論理がまさにこれじゃね?(´Д`;) いくらW W 2当時の枢.軸連中のやった所業を叩いても、その残忍さと非道さを叩きこまれても、少なくとも物心ついてから目にしてきた「ヒッデェことしやがる!><」の中心にはいつも彼らがいたよ。朝/鮮戦争も湾.岸戦争もイ○ン・イラ○もア○ガンもシ○アも。チベッ○もウ○グルもパレ○チナも、誰も何も見て見ぬふりだったやんけ。彼らはいつ裁かれるんだ? 紛争抑止のためにU Nがあるとか何て偽善的なお笑い草なんだろう、とあんだけ金を供出しつつ敗/戦国条項を外してもらえない国の人間としては真剣に笑うしかないわ。イヤ、現実に苦しんでいる地域の人々を思うとそんなことはできないと分かってはいるんだけど。
ファウストが件の老夫婦の家含む菩提樹の木立を欲する理由「四方を一望のうちにおさめて、己がやりとげたことのすべてを、人間精神の大傑作を一目で眺め渡したくてならぬ」から、って相変わらず何て思い上がりの甚だしい身勝手さ(@_@;) 「富を十分に享けていながら、なお欠けているもの思うことほど、人間にとって不快なことはない。・・・何物をも怖れぬ意思の自由が、あの菩提樹のある砂の丘で躓いてしまう。なんとかしてあれを念頭から追い払いたい。あの鐘が鳴り出すと、気が狂いそうになるのだ。」と訴えるファウストにメフィストーフェレスは「なるほどご尤も、あの鐘の音は、われわれの一生がまるでボーンとボーンの間のはかない一場の夢ででもあるかのように世上全般の事柄に絡みついているんですからね。」と答える。うん、それの何がダメなの?(´・ω・`) ここも東西の考え方の違いかな? 生きた証を残さないと意味がないんか、向こうの人にとっては。人生において成し遂げたことの全てが儚く消え失せるという当たり前の現実が受け入れられないんか、耐えられないのか?「反抗と強情は、最大の成功に一滴の苦汁をしたたらす。深い怖ろしい苦痛のために、正義心さえ疲れ果ててしまわざるをえない。」ファウストさん、あかんでー悪魔にそんなこと言ったら>< まさにナボテの葡萄山フラグ、堂々と打ち立ててしまったがな・・・。
深夜にメフィストーフェレスが起こした悲劇によって嘆く望楼守(リュンケウスさん付いてきてたんだ!Σ(゜Д゜;))「権力には唯々として従え、けれどもお前が大胆で、逆おうとするならば、家も屋敷も――いのちも賭けろ。」という合唱の言葉がこの世の哀しい真理を言い表してる。
「無謀な暴力沙汰を己は呪ってやる。」「早まった命令が、一層早まって実行されてしまった――」悪魔と契約してその立場を得ながら悲しむファウストに夜半、忍び寄るのは鍵穴を通り抜けることの適う憂いだけ。「己はまだ豁然たる境界に到りえてはいない。己に魔法が振切れて、呪文なんかはすっかり忘れてしまえたなら、自然よ、お前の眼前にひとり立ちの男として立てたなら、人間として生きている甲斐もあろうというものだが。 己も暗い魔法に救いを求めて、不埒な言葉を吐き、身をも世をも詛った昔は、それでも男一匹だった。それが今は、身のまわりの万事が妖怪じみていて、これをどう始末していいのか、それがわからぬ。(そりゃそうだよ、自らの意思で悪魔と契約しちゃったんだもん(´-`))・・・その挙句、己は兢々として孤独でいるより他はない。」彼の傍に参上した憂いは「わたしの言葉は耳に聞えなくても、胸のうちには響くはずです。姿をいろいろと変えて、怖ろしい力を揮うのがわたしです。・・・心を不安にする永遠の道連れで、来いといわれることのない代りには、いつでもくっついているのです。・・・まだ憂いを御存知なかったのですか。」と告げる。人間が誕生してこの方ずっと傍に在ったのに、と言わんばかりのこのセリフ、個人的に突き刺さるな。たぶん私にとっては永遠のマブダチ(死語)だとも!(^^)b
そんな憂いに応じるファウスト「己はただもうこの世の中を駆け抜けてきた。・・・ただ望んで、それを遂げ、さらに望みを新たにして、強引に生涯を突進して今日に至った。・・・この世のことはもう知ってしまった。天上への途はとざされている。眩そうに上を見て雲の上に自分に似たものがあるなどと空想するのは馬鹿者のすることだ。(アンタも昔そうでしたがな^^)この大地の上にしっかりと立って、自分の身の回りをじっくりと見回すがいい。この世界は有能な人間には隠し立てはしない。永遠の境にさまよう必要があるだろうか。しっかり認識したものは、身につくのだ。・・・幽霊が出てきても、わが道を進め。苦しみにもぶつかるだろう、楽しみを味わうこともあるだろう。しかし人間は、どんな瞬間にも満足してはいられないのだ。」何故ゲーテがこの作品の執筆にこれほど長い時間をかけたのか、そうせねばならなかったのかこの長いセリフの中に込められているような気がする。しっかし当時のクリスチャンとして良いのかなーこの思想?(-_-;) それでも憂いは自分につかまると天照に岩戸籠られちゃった民草の気分になっちゃうよー、「心の中に闇が巣喰い、幸も不幸も悩みの種となり、豊かでいながら飢え、物が出来上がるということがなくなってしまう。」「足許がよろよろし、窒息はしないまでも生きた心地がしない。絶望はしないが、釈然とはせず、絶えず右往左往して、諦めるには辛く、無理にやるのも厭で、解放されたかと思うと束縛され、睡りも浅く、心から休まれず、だからその場で立ち往生で、とどのつまりは地獄行きなのです。」と誘惑する。うん、よっく分かるよ長年の相棒!だってホント我ながら恵まれ過ぎてて鬱になる要因が無いはずだもんね本来(´-`) でもどうしようもない、どうにも人として生きようがないんだよ。存在すること自体が苦痛だから。
けれどファウストはその誘いに猛然と立ち向かう。「きさまはその手で、人類をいくたび苦しませ悩ましてきたことだろう。きさまらは、平凡な日々をさえ、混乱した苦悩に満ちたものにしてしまうのだ。・・・だが、憂いよ、忍び寄るきさまの大きな力を己は絶対に認めてはやらぬぞ。」初めて彼が格好良く見えた(笑)というかスゲー強いな、羨ましいな、って。よく考えれば悪魔と契約結ぶこと自体が大胆にも大胆な気概がないとできない行動ですもんね(゜O゜) 憂いの言う「人間は一生涯盲目なのです。」という言葉も深い真実が秘められてるように感じた。その吹きかける息によって本当に全盲になりながらも「だが己の心の中には、明るい火が燃えている。・・・厳格な秩序を守り、急いで精を出せば、功業はたちどころに成るのだ。この一大事業が完成するには、(例え目が見えずとも)幾千の手を指図する一つの精神があれば足りる。」と語るファウストさん、いかにもドイ○らしい発想にゲーテ哲学が合わさったお言葉!
宮殿の大きな前庭で墓穴を掘らせ出すメフィストーフェレス。遂に近づいた契約の成立を待ちわびる。「お前さんが堤防を築くのも、つまりはおれたちのために骨を折っているということなのさ。・・・どうじたばたしたって、もう駄目だ――四大はおれたちとぐるになっているのだ。すべては破滅に終るのだから。」・・・田老地区の堤防のお話ですか?ダメだ、この辺比喩と分かっていても冷静に読めない(;_;) 掘削工事の進捗状況を問いながら、「幾百万の民に安全とはいえないが、働いて自由な生活の送れる土地を拓いてやることこそが最後にして最高の仕事だろう。・・・外では海が岸の縁まで荒れ狂おうが、中の土地は楽土となり、潮が力ずくで土を噛み削ろうとしても、万人が力を協せて急いで穴をふさぐだろう。己はこういう精神にこの身を捧げているのだ。それは叡智の最高の結論だが、「日々に自由と生活とを闘い取らねばならぬ者こそ、自由と生活とを享くるに値する」(『ティモシー・アーチャー~』に出てきたフレーズや!)この土地ではそんな風に、危険に取囲まれて、老若男女がまめやかな歳月を送り迎えるのだ。己はそういう人の群を見たい、己は自由な土地の上に、自由な民とともに生きたい。そういう瞬間に向って、己は呼びかけたい。「とまれ、お前はいかにも美しい」(あー、デスワード来ちゃった。笑)と。己の地上の生活の痕跡は幾世を経ても滅びるということがないだろう――そういう無上の幸福を想像して、今己はこの最高の刹那を味わうのだ。」と熱く語りながら斃れるファウストの“理想郷”って、ぶっちゃけ日/本そのものじゃね?コイツはおめでた過ぎてそういう土地に生きる人々がその周囲を取り囲む危険ゆえにヨーロッパ人の考えるところの自由とはほど遠い倫理に従って生きなければならない、ということに考え到らなかったのだろうが。誇るわけでもなく愛国心や郷土自慢ゆえに言っているのでもなく、彼の語る民衆が常に厳しい環境と闘いながら互いに協力し合い、まめまめしく生活を営み、易姓革命や焚書や魔女狩りもなく、文化や民族の断絶も移動も起きずに続いてきたウチの国はまさにその理想そのものの在り様なんじゃないか、と5年前の諸々振り返っても感じますよ。T電と私の存在さえ除いてはな!^^
そんなファウストが引き留めようと願った瞬間を「分の悪い、中身のない瞬間」と切り捨てるメフィストーフェレスに決して解り合えない人間と悪魔の乖離を思い知らされる。「時計は止まり、針は落ち、片がついた。」と言うメフィストーフェレスに続く合唱の「過ぎ去った。」という響きに「なんで過ぎ去るのだ。過ぎ去ったのと、何もないのとは、全く同じではないか。・・・「過ぎ去った」、それはどういう意味だ。元からなかったのと同じことじゃないか。それなのに、何かが在るかのように、どうどうめぐりをしているのだ。それよりおれとしては「永遠の虚無」の方が結構だね」と俄然やり返すメフィストーフェレスに、久しい歳月を悪魔として生きる彼の虚しさと悲哀をうかがえてしまったような(つД`)
埋葬のくだり、「いのちはちょっとの間貸してあったのさ。貸し手が大勢詰めかける。」という死霊たちの合唱に納得((-_-)ウンウンそうでないと困る(笑)ファウストの魂をゲットするためにあれこれ思い悩むメフィストーフェレス「昔の流儀でやると反感を買うし、新しいやり方には馴れていないしな。・・・従来の習慣も、昔の権利も、何一つ信用がならないのでな。」この辺、人間世界と一緒ですなぁ。「いつ、どこで、どんなふうにして、これが厄介極まりない問題なのだ。・・・本当に死んだかどうかさえ、容易には見分けられないのだからな。・・・地獄にはいろいろな咢があって、身分や位階に応じて呑み込むのだが、この最後の洒落も、将来はそうむずかしく考えるには及ばないだろう。」ここに来て悪魔に封建的身分制度とフラ○ス革命風刺させてきやがった(ノ∀`) 最後にいよいよ体から抜け出ようとするファウストの魂を「天才というやつは、とかく上に行きたがるもの」と言うメフィストーフェレス、やっぱ伊達に長く生きてないな!
とーこーろーが、何とこっの悪魔と契約結ぶようなクソ野郎を救いに何故か天の御使いが訪れちゃうとかΣ(゜Д゜;)mjk 「おれたちが考え出した一番怖ろしい罪悪も、救ってやるいい手がかりだという偽善者面の天使ども。・・・おれたちの武器でおれたちと戦おうというんだ。奴らも悪魔だ、ただお面を被っていやがるんだ。」このメフィストーフェレスさんのセリフには正直、一言一句同意させていただきます。本当に人間の“正しさ・善行”を守護する気があるなら最初から悪いことなんか起こさせるなよ。“救って”あげて初めて捧げられる感謝・崇拝が目的なわけ? だから信仰って大っ嫌・・・ってこの時代のド○ツでこんなん書いて本当に大丈夫だったのかゲーテさーん!?(((´Д`;)))ガクガクブルブル 「あなた方の領分でないものは、避けた方がいいのです。・・・天上の愛は、愛を持つ人だけを受容れようとするのですから。」という天使の合唱、ここからいっぱい「愛」ってフレーズが出てくるんだけどアガペーなのかエロスなのか非常に気になる(-_-;) 日本語だとまとめて「愛」になっちゃいますけど、原文どうなってるんですかね? 神の御使いの言うことだからアガペーのみかな?でもグレートヒェンちゃんとかも出てくるしなぁ。
そして何と悪魔を誑かす最大の武器は天使によるエロス的誘惑でした\(^O^)/ 「美女は複数でないとあかん」言ってたメフィストーフェレスさんたら、実はバイセクシャルだったんかー!・・・悪魔がそういう罠に引っかかるという設定は、宗教的背景によって同性愛が長くタブー視されてきたという理由も絡んでいたりするのかな?火ぶくれだらけになってファウストの魂も掻っ攫われながら、「しかし自分の本領を見定め、自信を持ち、自分の一族を信頼してみれば、これでも勝ったというものだろう。悪魔の中の上等な部分は無事で、色恋の馬鹿騒ぎも皮膚で喰い止めることができたのだから。」ってその精神勝利、アンタ阿Qかよメフィストーフェレス(ノ∀`)
山境に到った魂たち、各々の神父の語る「愛」とは何なのかやっぱり気になる(´・ω・`) 生まれてすぐ死んだ童子たちと天使めく神父とのやりとりが切ない。「お前たちは仕合せ者だ、世間の艱難を少しも知らずにきたのだから。」「次第に高い所へ登って行くがよい。永遠に浄らかなやり方で、神が見守っていて下さるのだから、知らないうちに大きくなって行くがよい。」うわあぁ、この中にホムンクルスくんの魂も混じれているといいなー!(つД`) でもちょっと「神の教えを受けて、神にすべてをおまかせしよう。」っていう童子たちの合唱はやっぱり気に食わない・・・そりゃ普通に育ってれば色々教えてくれるはずだった両親と早くに死に別れて天に昇っちゃったんだから仕方ないけどさ。で、ファウストの霊を捧げる天使、彼を救い、「霊の世界の気高い一員」として扱う理由が「絶えず努力して励む者を、われらは救うことができる」からだと・・・やばい何か胸打たれちゃったじゃん、ファウスト散々なことやらかしてきてコノヤロー^^#ビキビキとしか思えなかったのに。やや成熟した天使たちの言う「霊と肉とが緊密に結びついた二重の身体を二つに分けることができる永遠の愛」ってやっぱりアガペーとエロスどっちなんだろう?(・・;)
マリアを崇拝する学士の語る言葉「触るべからざるあなたにも、誘惑にかかりやすい人たち(贖罪の女たち)が親しくお縋り申すことは禁じられてはおりません。 弱さの故に罪を犯したあの人たちを救うのは容易ではない。自分で歓楽の鎖を引き千切れる者がいようか。斜めの、滑らかな床の上では、つい足をすべらせてしまうものだ。秋波や世辞や媚ある息に心を惑わされない者がいようか。」これがゲーテのキリ○ト教観なのかな? すべてを受容し赦す存在としての神と聖母。随分と都合の良い(-_-;) じゃあ最初から罪なんて設定すんなっつの。グレートヒェンちゃんもここにいたのか(´;ω;`)「わたくしの仕合せをごらん下さいまし。昔の恋人が、今はもう濁りのない方が戻って参ったのでございます。」と聖母に呼びかけるあなたが天使か!童子たちの中にはもしかしたら彼女が手にかけた息子の魂も含まれているかもしれない。ファウストは天上ですら教職から逃れることはできない、と(笑)
まだ己が新しい生命を得たということに気づかないファウストの魂に、聖母は「もっと高くお昇り。お前だということがわかれば、ついて行きます。」何この破格の待遇・・・(@_@;)「すべて移ろい行くものは、永遠なるものの比喩にすぎず。かつて満たされざりしもの、今ここに満たさる。」うーん、やっぱりどれほど共感があろうとも、仏教とは真っ向から対立する発想なんだなぁ、と最後の神秘の合唱のフレーズに感じざるを得ない。永遠なんかこの世のどこにも存在しない、だからこそ命は素晴らしく、世界は美しいのに。ゲーテさんほど賢い人でも最後までそれに気づかなかったか、いや葛藤の果てにたどり着いた答えがこれだったのか。色々考えさせられちゃいました。
遊苑にてファウストが沈んでいる理由はメフィストーフェレスが海賊同然に海で暴れ回っていたり、理想の実現のために地上げ屋(道路だの区画整理のために立ち退き迫りまくる行政に例えても良いよ☆)まがいの行為を繰り返しているせい?なのか?(解説ではそう書いてるけど、私にはどうもこの野郎が自分以外のことのために頭を悩ませるような人間だとは(以下略)あ、自分の理想とする高尚な方法とは程遠いことについて沈思してらっしゃるのかー!(゜∀゜)ピコーン!) でもって彼の不快の種はまさに先にこの土地に住まっていた老夫婦の住処、そしてその傍に何百年と前から存在する菩提樹と彼らが先祖代々祈りを捧げてきた昔ながらの神の礼拝堂にあるんだってさ。あれだけは「己のものではない」から「何か別世界のものの影」があって身震いしちゃうんだと。「いっそここを遠く離れてしまいたい。」オウオウそうしろ、後から来たのはお前の方なんだから^^#
海賊やらかして帰って来たメフィストーフェレスの悪魔らしいうそぶき「自由な海は、精神を解放する。思案するなどということは全く無意味だ。さっと引っ掴めればそれでいい。・・・暴力のあるところ、権利も生ずる。どうして取ったかではない、何を取ったかが問題だ。」おお、U Nで拒否権をお持ちの方々の論理がまさにこれじゃね?(´Д`;) いくらW W 2当時の枢.軸連中のやった所業を叩いても、その残忍さと非道さを叩きこまれても、少なくとも物心ついてから目にしてきた「ヒッデェことしやがる!><」の中心にはいつも彼らがいたよ。朝/鮮戦争も湾.岸戦争もイ○ン・イラ○もア○ガンもシ○アも。チベッ○もウ○グルもパレ○チナも、誰も何も見て見ぬふりだったやんけ。彼らはいつ裁かれるんだ? 紛争抑止のためにU Nがあるとか何て偽善的なお笑い草なんだろう、とあんだけ金を供出しつつ敗/戦国条項を外してもらえない国の人間としては真剣に笑うしかないわ。イヤ、現実に苦しんでいる地域の人々を思うとそんなことはできないと分かってはいるんだけど。
ファウストが件の老夫婦の家含む菩提樹の木立を欲する理由「四方を一望のうちにおさめて、己がやりとげたことのすべてを、人間精神の大傑作を一目で眺め渡したくてならぬ」から、って相変わらず何て思い上がりの甚だしい身勝手さ(@_@;) 「富を十分に享けていながら、なお欠けているもの思うことほど、人間にとって不快なことはない。・・・何物をも怖れぬ意思の自由が、あの菩提樹のある砂の丘で躓いてしまう。なんとかしてあれを念頭から追い払いたい。あの鐘が鳴り出すと、気が狂いそうになるのだ。」と訴えるファウストにメフィストーフェレスは「なるほどご尤も、あの鐘の音は、われわれの一生がまるでボーンとボーンの間のはかない一場の夢ででもあるかのように世上全般の事柄に絡みついているんですからね。」と答える。うん、それの何がダメなの?(´・ω・`) ここも東西の考え方の違いかな? 生きた証を残さないと意味がないんか、向こうの人にとっては。人生において成し遂げたことの全てが儚く消え失せるという当たり前の現実が受け入れられないんか、耐えられないのか?「反抗と強情は、最大の成功に一滴の苦汁をしたたらす。深い怖ろしい苦痛のために、正義心さえ疲れ果ててしまわざるをえない。」ファウストさん、あかんでー悪魔にそんなこと言ったら>< まさにナボテの葡萄山フラグ、堂々と打ち立ててしまったがな・・・。
深夜にメフィストーフェレスが起こした悲劇によって嘆く望楼守(リュンケウスさん付いてきてたんだ!Σ(゜Д゜;))「権力には唯々として従え、けれどもお前が大胆で、逆おうとするならば、家も屋敷も――いのちも賭けろ。」という合唱の言葉がこの世の哀しい真理を言い表してる。
「無謀な暴力沙汰を己は呪ってやる。」「早まった命令が、一層早まって実行されてしまった――」悪魔と契約してその立場を得ながら悲しむファウストに夜半、忍び寄るのは鍵穴を通り抜けることの適う憂いだけ。「己はまだ豁然たる境界に到りえてはいない。己に魔法が振切れて、呪文なんかはすっかり忘れてしまえたなら、自然よ、お前の眼前にひとり立ちの男として立てたなら、人間として生きている甲斐もあろうというものだが。 己も暗い魔法に救いを求めて、不埒な言葉を吐き、身をも世をも詛った昔は、それでも男一匹だった。それが今は、身のまわりの万事が妖怪じみていて、これをどう始末していいのか、それがわからぬ。(そりゃそうだよ、自らの意思で悪魔と契約しちゃったんだもん(´-`))・・・その挙句、己は兢々として孤独でいるより他はない。」彼の傍に参上した憂いは「わたしの言葉は耳に聞えなくても、胸のうちには響くはずです。姿をいろいろと変えて、怖ろしい力を揮うのがわたしです。・・・心を不安にする永遠の道連れで、来いといわれることのない代りには、いつでもくっついているのです。・・・まだ憂いを御存知なかったのですか。」と告げる。人間が誕生してこの方ずっと傍に在ったのに、と言わんばかりのこのセリフ、個人的に突き刺さるな。たぶん私にとっては永遠のマブダチ(死語)だとも!(^^)b
そんな憂いに応じるファウスト「己はただもうこの世の中を駆け抜けてきた。・・・ただ望んで、それを遂げ、さらに望みを新たにして、強引に生涯を突進して今日に至った。・・・この世のことはもう知ってしまった。天上への途はとざされている。眩そうに上を見て雲の上に自分に似たものがあるなどと空想するのは馬鹿者のすることだ。(アンタも昔そうでしたがな^^)この大地の上にしっかりと立って、自分の身の回りをじっくりと見回すがいい。この世界は有能な人間には隠し立てはしない。永遠の境にさまよう必要があるだろうか。しっかり認識したものは、身につくのだ。・・・幽霊が出てきても、わが道を進め。苦しみにもぶつかるだろう、楽しみを味わうこともあるだろう。しかし人間は、どんな瞬間にも満足してはいられないのだ。」何故ゲーテがこの作品の執筆にこれほど長い時間をかけたのか、そうせねばならなかったのかこの長いセリフの中に込められているような気がする。しっかし当時のクリスチャンとして良いのかなーこの思想?(-_-;) それでも憂いは自分につかまると天照に岩戸籠られちゃった民草の気分になっちゃうよー、「心の中に闇が巣喰い、幸も不幸も悩みの種となり、豊かでいながら飢え、物が出来上がるということがなくなってしまう。」「足許がよろよろし、窒息はしないまでも生きた心地がしない。絶望はしないが、釈然とはせず、絶えず右往左往して、諦めるには辛く、無理にやるのも厭で、解放されたかと思うと束縛され、睡りも浅く、心から休まれず、だからその場で立ち往生で、とどのつまりは地獄行きなのです。」と誘惑する。うん、よっく分かるよ長年の相棒!だってホント我ながら恵まれ過ぎてて鬱になる要因が無いはずだもんね本来(´-`) でもどうしようもない、どうにも人として生きようがないんだよ。存在すること自体が苦痛だから。
けれどファウストはその誘いに猛然と立ち向かう。「きさまはその手で、人類をいくたび苦しませ悩ましてきたことだろう。きさまらは、平凡な日々をさえ、混乱した苦悩に満ちたものにしてしまうのだ。・・・だが、憂いよ、忍び寄るきさまの大きな力を己は絶対に認めてはやらぬぞ。」初めて彼が格好良く見えた(笑)というかスゲー強いな、羨ましいな、って。よく考えれば悪魔と契約結ぶこと自体が大胆にも大胆な気概がないとできない行動ですもんね(゜O゜) 憂いの言う「人間は一生涯盲目なのです。」という言葉も深い真実が秘められてるように感じた。その吹きかける息によって本当に全盲になりながらも「だが己の心の中には、明るい火が燃えている。・・・厳格な秩序を守り、急いで精を出せば、功業はたちどころに成るのだ。この一大事業が完成するには、(例え目が見えずとも)幾千の手を指図する一つの精神があれば足りる。」と語るファウストさん、いかにもドイ○らしい発想にゲーテ哲学が合わさったお言葉!
宮殿の大きな前庭で墓穴を掘らせ出すメフィストーフェレス。遂に近づいた契約の成立を待ちわびる。「お前さんが堤防を築くのも、つまりはおれたちのために骨を折っているということなのさ。・・・どうじたばたしたって、もう駄目だ――四大はおれたちとぐるになっているのだ。すべては破滅に終るのだから。」・・・田老地区の堤防のお話ですか?ダメだ、この辺比喩と分かっていても冷静に読めない(;_;) 掘削工事の進捗状況を問いながら、「幾百万の民に安全とはいえないが、働いて自由な生活の送れる土地を拓いてやることこそが最後にして最高の仕事だろう。・・・外では海が岸の縁まで荒れ狂おうが、中の土地は楽土となり、潮が力ずくで土を噛み削ろうとしても、万人が力を協せて急いで穴をふさぐだろう。己はこういう精神にこの身を捧げているのだ。それは叡智の最高の結論だが、「日々に自由と生活とを闘い取らねばならぬ者こそ、自由と生活とを享くるに値する」(『ティモシー・アーチャー~』に出てきたフレーズや!)この土地ではそんな風に、危険に取囲まれて、老若男女がまめやかな歳月を送り迎えるのだ。己はそういう人の群を見たい、己は自由な土地の上に、自由な民とともに生きたい。そういう瞬間に向って、己は呼びかけたい。「とまれ、お前はいかにも美しい」(あー、デスワード来ちゃった。笑)と。己の地上の生活の痕跡は幾世を経ても滅びるということがないだろう――そういう無上の幸福を想像して、今己はこの最高の刹那を味わうのだ。」と熱く語りながら斃れるファウストの“理想郷”って、ぶっちゃけ日/本そのものじゃね?コイツはおめでた過ぎてそういう土地に生きる人々がその周囲を取り囲む危険ゆえにヨーロッパ人の考えるところの自由とはほど遠い倫理に従って生きなければならない、ということに考え到らなかったのだろうが。誇るわけでもなく愛国心や郷土自慢ゆえに言っているのでもなく、彼の語る民衆が常に厳しい環境と闘いながら互いに協力し合い、まめまめしく生活を営み、易姓革命や焚書や魔女狩りもなく、文化や民族の断絶も移動も起きずに続いてきたウチの国はまさにその理想そのものの在り様なんじゃないか、と5年前の諸々振り返っても感じますよ。T電と私の存在さえ除いてはな!^^
そんなファウストが引き留めようと願った瞬間を「分の悪い、中身のない瞬間」と切り捨てるメフィストーフェレスに決して解り合えない人間と悪魔の乖離を思い知らされる。「時計は止まり、針は落ち、片がついた。」と言うメフィストーフェレスに続く合唱の「過ぎ去った。」という響きに「なんで過ぎ去るのだ。過ぎ去ったのと、何もないのとは、全く同じではないか。・・・「過ぎ去った」、それはどういう意味だ。元からなかったのと同じことじゃないか。それなのに、何かが在るかのように、どうどうめぐりをしているのだ。それよりおれとしては「永遠の虚無」の方が結構だね」と俄然やり返すメフィストーフェレスに、久しい歳月を悪魔として生きる彼の虚しさと悲哀をうかがえてしまったような(つД`)
埋葬のくだり、「いのちはちょっとの間貸してあったのさ。貸し手が大勢詰めかける。」という死霊たちの合唱に納得((-_-)ウンウンそうでないと困る(笑)ファウストの魂をゲットするためにあれこれ思い悩むメフィストーフェレス「昔の流儀でやると反感を買うし、新しいやり方には馴れていないしな。・・・従来の習慣も、昔の権利も、何一つ信用がならないのでな。」この辺、人間世界と一緒ですなぁ。「いつ、どこで、どんなふうにして、これが厄介極まりない問題なのだ。・・・本当に死んだかどうかさえ、容易には見分けられないのだからな。・・・地獄にはいろいろな咢があって、身分や位階に応じて呑み込むのだが、この最後の洒落も、将来はそうむずかしく考えるには及ばないだろう。」ここに来て悪魔に封建的身分制度とフラ○ス革命風刺させてきやがった(ノ∀`) 最後にいよいよ体から抜け出ようとするファウストの魂を「天才というやつは、とかく上に行きたがるもの」と言うメフィストーフェレス、やっぱ伊達に長く生きてないな!
とーこーろーが、何とこっの悪魔と契約結ぶようなクソ野郎を救いに何故か天の御使いが訪れちゃうとかΣ(゜Д゜;)mjk 「おれたちが考え出した一番怖ろしい罪悪も、救ってやるいい手がかりだという偽善者面の天使ども。・・・おれたちの武器でおれたちと戦おうというんだ。奴らも悪魔だ、ただお面を被っていやがるんだ。」このメフィストーフェレスさんのセリフには正直、一言一句同意させていただきます。本当に人間の“正しさ・善行”を守護する気があるなら最初から悪いことなんか起こさせるなよ。“救って”あげて初めて捧げられる感謝・崇拝が目的なわけ? だから信仰って大っ嫌・・・ってこの時代のド○ツでこんなん書いて本当に大丈夫だったのかゲーテさーん!?(((´Д`;)))ガクガクブルブル 「あなた方の領分でないものは、避けた方がいいのです。・・・天上の愛は、愛を持つ人だけを受容れようとするのですから。」という天使の合唱、ここからいっぱい「愛」ってフレーズが出てくるんだけどアガペーなのかエロスなのか非常に気になる(-_-;) 日本語だとまとめて「愛」になっちゃいますけど、原文どうなってるんですかね? 神の御使いの言うことだからアガペーのみかな?でもグレートヒェンちゃんとかも出てくるしなぁ。
そして何と悪魔を誑かす最大の武器は天使によるエロス的誘惑でした\(^O^)/ 「美女は複数でないとあかん」言ってたメフィストーフェレスさんたら、実はバイセクシャルだったんかー!・・・悪魔がそういう罠に引っかかるという設定は、宗教的背景によって同性愛が長くタブー視されてきたという理由も絡んでいたりするのかな?火ぶくれだらけになってファウストの魂も掻っ攫われながら、「しかし自分の本領を見定め、自信を持ち、自分の一族を信頼してみれば、これでも勝ったというものだろう。悪魔の中の上等な部分は無事で、色恋の馬鹿騒ぎも皮膚で喰い止めることができたのだから。」ってその精神勝利、アンタ阿Qかよメフィストーフェレス(ノ∀`)
山境に到った魂たち、各々の神父の語る「愛」とは何なのかやっぱり気になる(´・ω・`) 生まれてすぐ死んだ童子たちと天使めく神父とのやりとりが切ない。「お前たちは仕合せ者だ、世間の艱難を少しも知らずにきたのだから。」「次第に高い所へ登って行くがよい。永遠に浄らかなやり方で、神が見守っていて下さるのだから、知らないうちに大きくなって行くがよい。」うわあぁ、この中にホムンクルスくんの魂も混じれているといいなー!(つД`) でもちょっと「神の教えを受けて、神にすべてをおまかせしよう。」っていう童子たちの合唱はやっぱり気に食わない・・・そりゃ普通に育ってれば色々教えてくれるはずだった両親と早くに死に別れて天に昇っちゃったんだから仕方ないけどさ。で、ファウストの霊を捧げる天使、彼を救い、「霊の世界の気高い一員」として扱う理由が「絶えず努力して励む者を、われらは救うことができる」からだと・・・やばい何か胸打たれちゃったじゃん、ファウスト散々なことやらかしてきてコノヤロー^^#ビキビキとしか思えなかったのに。やや成熟した天使たちの言う「霊と肉とが緊密に結びついた二重の身体を二つに分けることができる永遠の愛」ってやっぱりアガペーとエロスどっちなんだろう?(・・;)
マリアを崇拝する学士の語る言葉「触るべからざるあなたにも、誘惑にかかりやすい人たち(贖罪の女たち)が親しくお縋り申すことは禁じられてはおりません。 弱さの故に罪を犯したあの人たちを救うのは容易ではない。自分で歓楽の鎖を引き千切れる者がいようか。斜めの、滑らかな床の上では、つい足をすべらせてしまうものだ。秋波や世辞や媚ある息に心を惑わされない者がいようか。」これがゲーテのキリ○ト教観なのかな? すべてを受容し赦す存在としての神と聖母。随分と都合の良い(-_-;) じゃあ最初から罪なんて設定すんなっつの。グレートヒェンちゃんもここにいたのか(´;ω;`)「わたくしの仕合せをごらん下さいまし。昔の恋人が、今はもう濁りのない方が戻って参ったのでございます。」と聖母に呼びかけるあなたが天使か!童子たちの中にはもしかしたら彼女が手にかけた息子の魂も含まれているかもしれない。ファウストは天上ですら教職から逃れることはできない、と(笑)
まだ己が新しい生命を得たということに気づかないファウストの魂に、聖母は「もっと高くお昇り。お前だということがわかれば、ついて行きます。」何この破格の待遇・・・(@_@;)「すべて移ろい行くものは、永遠なるものの比喩にすぎず。かつて満たされざりしもの、今ここに満たさる。」うーん、やっぱりどれほど共感があろうとも、仏教とは真っ向から対立する発想なんだなぁ、と最後の神秘の合唱のフレーズに感じざるを得ない。永遠なんかこの世のどこにも存在しない、だからこそ命は素晴らしく、世界は美しいのに。ゲーテさんほど賢い人でも最後までそれに気づかなかったか、いや葛藤の果てにたどり着いた答えがこれだったのか。色々考えさせられちゃいました。
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遊苑にてファウストが沈んでいる理由はメフィストーフェレスが海賊同然に海で暴れ回っていたり、理想の実現のために地上げ屋(道路だの区画整理のために立ち退き迫りまくる行政に例えても良いよ☆)まがいの行為を繰り返しているせい?なのか?(解説ではそう書いてるけど、私にはどうもこの野郎が自分以外のことのために頭を悩ませるような人間だとは(以下略)あ、自分の理想とする高尚な方法とは程遠いことについて沈思してらっしゃるのかー!(゜∀゜)ピコーン!) でもって彼の不快の種はまさに先にこの土地に住まっていた老夫婦の住処、そしてその傍に何百年と前から存在する菩提樹と彼らが先祖代々祈りを捧げてきた昔ながらの神の礼拝堂にあるんだってさ。あれだけは「己のものではない」から「何か別世界のものの影」があって身震いしちゃうんだと。「いっそここを遠く離れてしまいたい。」オウオウそうしろ、後から来たのはお前の方なんだから^^#
海賊やらかして帰って来たメフィストーフェレスの悪魔らしいうそぶき「自由な海は、精神を解放する。思案するなどということは全く無意味だ。さっと引っ掴めればそれでいい。・・・暴力のあるところ、権利も生ずる。どうして取ったかではない、何を取ったかが問題だ。」おお、U Nで拒否権をお持ちの方々の論理がまさにこれじゃね?(´Д`;) いくらW W 2当時の枢.軸連中のやった所業を叩いても、その残忍さと非道さを叩きこまれても、少なくとも物心ついてから目にしてきた「ヒッデェことしやがる!><」の中心にはいつも彼らがいたよ。朝/鮮戦争も湾.岸戦争もイ○ン・イラ○もア○ガンもシ○アも。チベッ○もウ○グルもパレ○チナも、誰も何も見て見ぬふりだったやんけ。彼らはいつ裁かれるんだ? 紛争抑止のためにU Nがあるとか何て偽善的なお笑い草なんだろう、とあんだけ金を供出しつつ敗/戦国条項を外してもらえない国の人間としては真剣に笑うしかないわ。イヤ、現実に苦しんでいる地域の人々を思うとそんなことはできないと分かってはいるんだけど。
ファウストが件の老夫婦の家含む菩提樹の木立を欲する理由「四方を一望のうちにおさめて、己がやりとげたことのすべてを、人間精神の大傑作を一目で眺め渡したくてならぬ」から、って相変わらず何て思い上がりの甚だしい身勝手さ(@_@;) 「富を十分に享けていながら、なお欠けているもの思うことほど、人間にとって不快なことはない。・・・何物をも怖れぬ意思の自由が、あの菩提樹のある砂の丘で躓いてしまう。なんとかしてあれを念頭から追い払いたい。あの鐘が鳴り出すと、気が狂いそうになるのだ。」と訴えるファウストにメフィストーフェレスは「なるほどご尤も、あの鐘の音は、われわれの一生がまるでボーンとボーンの間のはかない一場の夢ででもあるかのように世上全般の事柄に絡みついているんですからね。」と答える。うん、それの何がダメなの?(´・ω・`) ここも東西の考え方の違いかな? 生きた証を残さないと意味がないんか、向こうの人にとっては。人生において成し遂げたことの全てが儚く消え失せるという当たり前の現実が受け入れられないんか、耐えられないのか?「反抗と強情は、最大の成功に一滴の苦汁をしたたらす。深い怖ろしい苦痛のために、正義心さえ疲れ果ててしまわざるをえない。」ファウストさん、あかんでー悪魔にそんなこと言ったら>< まさにナボテの葡萄山フラグ、堂々と打ち立ててしまったがな・・・。
深夜にメフィストーフェレスが起こした悲劇によって嘆く望楼守(リュンケウスさん付いてきてたんだ!Σ(゜Д゜;))「権力には唯々として従え、けれどもお前が大胆で、逆おうとするならば、家も屋敷も――いのちも賭けろ。」という合唱の言葉がこの世の哀しい真理を言い表してる。
「無謀な暴力沙汰を己は呪ってやる。」「早まった命令が、一層早まって実行されてしまった――」悪魔と契約してその立場を得ながら悲しむファウストに夜半、忍び寄るのは鍵穴を通り抜けることの適う憂いだけ。「己はまだ豁然たる境界に到りえてはいない。己に魔法が振切れて、呪文なんかはすっかり忘れてしまえたなら、自然よ、お前の眼前にひとり立ちの男として立てたなら、人間として生きている甲斐もあろうというものだが。 己も暗い魔法に救いを求めて、不埒な言葉を吐き、身をも世をも詛った昔は、それでも男一匹だった。それが今は、身のまわりの万事が妖怪じみていて、これをどう始末していいのか、それがわからぬ。(そりゃそうだよ、自らの意思で悪魔と契約しちゃったんだもん(´-`))・・・その挙句、己は兢々として孤独でいるより他はない。」彼の傍に参上した憂いは「わたしの言葉は耳に聞えなくても、胸のうちには響くはずです。姿をいろいろと変えて、怖ろしい力を揮うのがわたしです。・・・心を不安にする永遠の道連れで、来いといわれることのない代りには、いつでもくっついているのです。・・・まだ憂いを御存知なかったのですか。」と告げる。人間が誕生してこの方ずっと傍に在ったのに、と言わんばかりのこのセリフ、個人的に突き刺さるな。たぶん私にとっては永遠のマブダチ(死語)だとも!(^^)b
そんな憂いに応じるファウスト「己はただもうこの世の中を駆け抜けてきた。・・・ただ望んで、それを遂げ、さらに望みを新たにして、強引に生涯を突進して今日に至った。・・・この世のことはもう知ってしまった。天上への途はとざされている。眩そうに上を見て雲の上に自分に似たものがあるなどと空想するのは馬鹿者のすることだ。(アンタも昔そうでしたがな^^)この大地の上にしっかりと立って、自分の身の回りをじっくりと見回すがいい。この世界は有能な人間には隠し立てはしない。永遠の境にさまよう必要があるだろうか。しっかり認識したものは、身につくのだ。・・・幽霊が出てきても、わが道を進め。苦しみにもぶつかるだろう、楽しみを味わうこともあるだろう。しかし人間は、どんな瞬間にも満足してはいられないのだ。」何故ゲーテがこの作品の執筆にこれほど長い時間をかけたのか、そうせねばならなかったのかこの長いセリフの中に込められているような気がする。しっかし当時のクリスチャンとして良いのかなーこの思想?(-_-;) それでも憂いは自分につかまると天照に岩戸籠られちゃった民草の気分になっちゃうよー、「心の中に闇が巣喰い、幸も不幸も悩みの種となり、豊かでいながら飢え、物が出来上がるということがなくなってしまう。」「足許がよろよろし、窒息はしないまでも生きた心地がしない。絶望はしないが、釈然とはせず、絶えず右往左往して、諦めるには辛く、無理にやるのも厭で、解放されたかと思うと束縛され、睡りも浅く、心から休まれず、だからその場で立ち往生で、とどのつまりは地獄行きなのです。」と誘惑する。うん、よっく分かるよ長年の相棒!だってホント我ながら恵まれ過ぎてて鬱になる要因が無いはずだもんね本来(´-`) でもどうしようもない、どうにも人として生きようがないんだよ。存在すること自体が苦痛だから。
けれどファウストはその誘いに猛然と立ち向かう。「きさまはその手で、人類をいくたび苦しませ悩ましてきたことだろう。きさまらは、平凡な日々をさえ、混乱した苦悩に満ちたものにしてしまうのだ。・・・だが、憂いよ、忍び寄るきさまの大きな力を己は絶対に認めてはやらぬぞ。」初めて彼が格好良く見えた(笑)というかスゲー強いな、羨ましいな、って。よく考えれば悪魔と契約結ぶこと自体が大胆にも大胆な気概がないとできない行動ですもんね(゜O゜) 憂いの言う「人間は一生涯盲目なのです。」という言葉も深い真実が秘められてるように感じた。その吹きかける息によって本当に全盲になりながらも「だが己の心の中には、明るい火が燃えている。・・・厳格な秩序を守り、急いで精を出せば、功業はたちどころに成るのだ。この一大事業が完成するには、(例え目が見えずとも)幾千の手を指図する一つの精神があれば足りる。」と語るファウストさん、いかにもドイ○らしい発想にゲーテ哲学が合わさったお言葉!
宮殿の大きな前庭で墓穴を掘らせ出すメフィストーフェレス。遂に近づいた契約の成立を待ちわびる。「お前さんが堤防を築くのも、つまりはおれたちのために骨を折っているということなのさ。・・・どうじたばたしたって、もう駄目だ――四大はおれたちとぐるになっているのだ。すべては破滅に終るのだから。」・・・田老地区の堤防のお話ですか?ダメだ、この辺比喩と分かっていても冷静に読めない(;_;) 掘削工事の進捗状況を問いながら、「幾百万の民に安全とはいえないが、働いて自由な生活の送れる土地を拓いてやることこそが最後にして最高の仕事だろう。・・・外では海が岸の縁まで荒れ狂おうが、中の土地は楽土となり、潮が力ずくで土を噛み削ろうとしても、万人が力を協せて急いで穴をふさぐだろう。己はこういう精神にこの身を捧げているのだ。それは叡智の最高の結論だが、「日々に自由と生活とを闘い取らねばならぬ者こそ、自由と生活とを享くるに値する」(『ティモシー・アーチャー~』に出てきたフレーズや!)この土地ではそんな風に、危険に取囲まれて、老若男女がまめやかな歳月を送り迎えるのだ。己はそういう人の群を見たい、己は自由な土地の上に、自由な民とともに生きたい。そういう瞬間に向って、己は呼びかけたい。「とまれ、お前はいかにも美しい」(あー、デスワード来ちゃった。笑)と。己の地上の生活の痕跡は幾世を経ても滅びるということがないだろう――そういう無上の幸福を想像して、今己はこの最高の刹那を味わうのだ。」と熱く語りながら斃れるファウストの“理想郷”って、ぶっちゃけ日/本そのものじゃね?コイツはおめでた過ぎてそういう土地に生きる人々がその周囲を取り囲む危険ゆえにヨーロッパ人の考えるところの自由とはほど遠い倫理に従って生きなければならない、ということに考え到らなかったのだろうが。誇るわけでもなく愛国心や郷土自慢ゆえに言っているのでもなく、彼の語る民衆が常に厳しい環境と闘いながら互いに協力し合い、まめまめしく生活を営み、易姓革命や焚書や魔女狩りもなく、文化や民族の断絶も移動も起きずに続いてきたウチの国はまさにその理想そのものの在り様なんじゃないか、と5年前の諸々振り返っても感じますよ。T電と私の存在さえ除いてはな!^^
そんなファウストが引き留めようと願った瞬間を「分の悪い、中身のない瞬間」と切り捨てるメフィストーフェレスに決して解り合えない人間と悪魔の乖離を思い知らされる。「時計は止まり、針は落ち、片がついた。」と言うメフィストーフェレスに続く合唱の「過ぎ去った。」という響きに「なんで過ぎ去るのだ。過ぎ去ったのと、何もないのとは、全く同じではないか。・・・「過ぎ去った」、それはどういう意味だ。元からなかったのと同じことじゃないか。それなのに、何かが在るかのように、どうどうめぐりをしているのだ。それよりおれとしては「永遠の虚無」の方が結構だね」と俄然やり返すメフィストーフェレスに、久しい歳月を悪魔として生きる彼の虚しさと悲哀をうかがえてしまったような(つД`)
埋葬のくだり、「いのちはちょっとの間貸してあったのさ。貸し手が大勢詰めかける。」という死霊たちの合唱に納得((-_-)ウンウンそうでないと困る(笑)ファウストの魂をゲットするためにあれこれ思い悩むメフィストーフェレス「昔の流儀でやると反感を買うし、新しいやり方には馴れていないしな。・・・従来の習慣も、昔の権利も、何一つ信用がならないのでな。」この辺、人間世界と一緒ですなぁ。「いつ、どこで、どんなふうにして、これが厄介極まりない問題なのだ。・・・本当に死んだかどうかさえ、容易には見分けられないのだからな。・・・地獄にはいろいろな咢があって、身分や位階に応じて呑み込むのだが、この最後の洒落も、将来はそうむずかしく考えるには及ばないだろう。」ここに来て悪魔に封建的身分制度とフラ○ス革命風刺させてきやがった(ノ∀`) 最後にいよいよ体から抜け出ようとするファウストの魂を「天才というやつは、とかく上に行きたがるもの」と言うメフィストーフェレス、やっぱ伊達に長く生きてないな!
とーこーろーが、何とこっの悪魔と契約結ぶようなクソ野郎を救いに何故か天の御使いが訪れちゃうとかΣ(゜Д゜;)mjk 「おれたちが考え出した一番怖ろしい罪悪も、救ってやるいい手がかりだという偽善者面の天使ども。・・・おれたちの武器でおれたちと戦おうというんだ。奴らも悪魔だ、ただお面を被っていやがるんだ。」このメフィストーフェレスさんのセリフには正直、一言一句同意させていただきます。本当に人間の“正しさ・善行”を守護する気があるなら最初から悪いことなんか起こさせるなよ。“救って”あげて初めて捧げられる感謝・崇拝が目的なわけ? だから信仰って大っ嫌・・・ってこの時代のド○ツでこんなん書いて本当に大丈夫だったのかゲーテさーん!?(((´Д`;)))ガクガクブルブル 「あなた方の領分でないものは、避けた方がいいのです。・・・天上の愛は、愛を持つ人だけを受容れようとするのですから。」という天使の合唱、ここからいっぱい「愛」ってフレーズが出てくるんだけどアガペーなのかエロスなのか非常に気になる(-_-;) 日本語だとまとめて「愛」になっちゃいますけど、原文どうなってるんですかね? 神の御使いの言うことだからアガペーのみかな?でもグレートヒェンちゃんとかも出てくるしなぁ。
そして何と悪魔を誑かす最大の武器は天使によるエロス的誘惑でした\(^O^)/ 「美女は複数でないとあかん」言ってたメフィストーフェレスさんたら、実はバイセクシャルだったんかー!・・・悪魔がそういう罠に引っかかるという設定は、宗教的背景によって同性愛が長くタブー視されてきたという理由も絡んでいたりするのかな?火ぶくれだらけになってファウストの魂も掻っ攫われながら、「しかし自分の本領を見定め、自信を持ち、自分の一族を信頼してみれば、これでも勝ったというものだろう。悪魔の中の上等な部分は無事で、色恋の馬鹿騒ぎも皮膚で喰い止めることができたのだから。」ってその精神勝利、アンタ阿Qかよメフィストーフェレス(ノ∀`)
山境に到った魂たち、各々の神父の語る「愛」とは何なのかやっぱり気になる(´・ω・`) 生まれてすぐ死んだ童子たちと天使めく神父とのやりとりが切ない。「お前たちは仕合せ者だ、世間の艱難を少しも知らずにきたのだから。」「次第に高い所へ登って行くがよい。永遠に浄らかなやり方で、神が見守っていて下さるのだから、知らないうちに大きくなって行くがよい。」うわあぁ、この中にホムンクルスくんの魂も混じれているといいなー!(つД`) でもちょっと「神の教えを受けて、神にすべてをおまかせしよう。」っていう童子たちの合唱はやっぱり気に食わない・・・そりゃ普通に育ってれば色々教えてくれるはずだった両親と早くに死に別れて天に昇っちゃったんだから仕方ないけどさ。で、ファウストの霊を捧げる天使、彼を救い、「霊の世界の気高い一員」として扱う理由が「絶えず努力して励む者を、われらは救うことができる」からだと・・・やばい何か胸打たれちゃったじゃん、ファウスト散々なことやらかしてきてコノヤロー^^#ビキビキとしか思えなかったのに。やや成熟した天使たちの言う「霊と肉とが緊密に結びついた二重の身体を二つに分けることができる永遠の愛」ってやっぱりアガペーとエロスどっちなんだろう?(・・;)
マリアを崇拝する学士の語る言葉「触るべからざるあなたにも、誘惑にかかりやすい人たち(贖罪の女たち)が親しくお縋り申すことは禁じられてはおりません。 弱さの故に罪を犯したあの人たちを救うのは容易ではない。自分で歓楽の鎖を引き千切れる者がいようか。斜めの、滑らかな床の上では、つい足をすべらせてしまうものだ。秋波や世辞や媚ある息に心を惑わされない者がいようか。」これがゲーテのキリ○ト教観なのかな? すべてを受容し赦す存在としての神と聖母。随分と都合の良い(-_-;) じゃあ最初から罪なんて設定すんなっつの。グレートヒェンちゃんもここにいたのか(´;ω;`)「わたくしの仕合せをごらん下さいまし。昔の恋人が、今はもう濁りのない方が戻って参ったのでございます。」と聖母に呼びかけるあなたが天使か!童子たちの中にはもしかしたら彼女が手にかけた息子の魂も含まれているかもしれない。ファウストは天上ですら教職から逃れることはできない、と(笑)
まだ己が新しい生命を得たということに気づかないファウストの魂に、聖母は「もっと高くお昇り。お前だということがわかれば、ついて行きます。」何この破格の待遇・・・(@_@;)「すべて移ろい行くものは、永遠なるものの比喩にすぎず。かつて満たされざりしもの、今ここに満たさる。」うーん、やっぱりどれほど共感があろうとも、仏教とは真っ向から対立する発想なんだなぁ、と最後の神秘の合唱のフレーズに感じざるを得ない。永遠なんかこの世のどこにも存在しない、だからこそ命は素晴らしく、世界は美しいのに。ゲーテさんほど賢い人でも最後までそれに気づかなかったか、いや葛藤の果てにたどり着いた答えがこれだったのか。色々考えさせられちゃいました。
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