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拍手ありがとうございます。ぐるぐるすることがあるとまず書いてみる性質なので小ネタは本当まとまりがなくて申し訳ないです(-_-;

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角川さんのハッケンくんが可愛くて思わず買っちゃいました(^^; 最近の文庫はほんとトラップ多すぎる。新訳英訳表紙・・・何回引っかかったことかorz
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角川さんのハッケンくんが可愛くて思わず買っちゃいました(^^; 最近の文庫はほんとトラップ多すぎる。新訳英訳表紙・・・何回引っかかったことかorz
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私は何に、憤っているのだろうか。
怒号と風塵の飛び交う最中、トガの滾った血は不意に冷たさを取り戻し自問した。この世で唯一、魂を分かち合うべきネスと結ばれぬ故であろうか。誰よりも敬い慕った兄・ハピを殺された故であろうか。それとも、自由に息を吸うことすら許されぬ己がためであろうか。短い髪の不揃いな毛先に触れ、トガはふっと息を吐いた。瞼を閉ざせばその裏に、懐かしい残像が蘇る。
トガが同じ性を持つ者しか愛せぬことに気づいたのはいつの頃であったか。父と兄以外の男に嫌悪と蔑みの眼差ししか注げなかった彼女は、裕福な親類の援助で入学した女学校でネスと出会った――美しい、青い瞳と白い肌を持つ少女に。彼女を見つめる時、トガの胸には祝福の鐘が鳴り響き、頬は灼熱を帯びて薔薇色に染まった。己に向けられ続ける黒い瞳にいつしか円らな青が応えるようになり、二人は掟を超える関係になった。躊躇など無い。トガは、ネスと在れることが幸せだった。ただひたすらに、清らかな幸福を望んだだけ。それだけ、だった。
トガの兄ハピは均整の取れた美丈夫で、大学まで進んだ秀才だった。幼き日より父の行商について回り、見分を広めた彼は自国の異常を認識するのも早かった。まずは学を身に付け、地位を高めて力を得ること。妹に繰り返し語って聞かせた夢想の通り、軍に入り青年将校の栄誉を欲しいままにしたハピは早すぎる謀反を企てた。若気の至りと嗤えばそれまで。仲間――間諜の手により漏らされた計画はたちまちの内に王に知れ、三日と経たずに彼は首を切られた。ハピは壁の内で鎖に縛り付けられる暮らしが嫌いだった。ただひたすらに、自由の翼を望んだだけ。それだけ、だった。
ネスは真実を知った両親により成り上がり貴族の息子へ嫁がされた。ハピは大罪人として墓を作ることすら許されず、妹の手にはその艶やかな黒髪の切れ端が残るのみ。罪人の証として短く刈られた頭と、虚ろな面ざしを抱えたままトガは暗い部屋に籠り続けた。家人に連れ去られる恋人の甲高い叫び声、かすれていく兄の低い呻き声、その二つだけが彼女の耳を支配し、硝子玉のような双眸には快活に煌めく青い瞳と、柔らかく輝く黒い瞳だけが映り込んでいた。
「ネス……ハピ、私はどうすればいいの? 何故私を放っておくの? 何故私を連れていかないの? 一人では、生きられない……」
神を、この国の基である神を、王の由緒を物語る神を憎むと言う選択肢はトガには無い。けれど怒りは、確かにここに在った。トガの胸の内を荒れ狂う激しい感情は、ネスに向ける情熱は、ハピの死に注ぐ冷えた想いはトガの肉の奥に脈打ち、彼女の唇を噛みしめさせ手の平に拳を形作る。それでもトガは、自身の怒りの正当なる理由を見出せずにいる。
「我々はあなた方の敵ではありません。どうか、どうか理性的なご判断を……」
銃を高く天に掲げながら、震えた声で哀願する兵士。
「パパはどこ? 昨日はお休みのはずだったんだけど。僕のパパは勇敢な兵隊なんだよ、どこにいるの? パパ、パパ……」
無邪気な顔で問いかけながら、戦車の間を駆けめぐる少年。
彼らは、数か月、或いは数年前の自分の姿ではなかったか。己はどれほどに、“正しい”ことが言えるのか。
「ハピ……兄さん、私は間違っている?」
答えは返らない。王に抗するための運動には、兄の旧友に誘われ参加した。ネスを取り戻すこと叶わぬ現在(いま)の国法を、少しでも改める余地を見出すために。けれど実際は、仲間達すら神に背くトガを蔑み厭っていることを知っている。世界がそっくり、人間ごと入れ替わらぬ限り、彼女に安住は訪れない。それでも――
「私は何故、ここに居るの?」
国外の支援者たちには幾度も国を出ろと説得された。ネスと共に必ず助け出すと、強く訴えた人もあった。けれどトガは首を縦に振らず、兄の血が流れた国で、恋人の涙がこぼれおちた砂の上に佇み続けている。愛しているのだ、ハピよりもネスよりも何よりも、この故郷を――
トガは瞳を閉じた。小麦色の輝きが蠱惑的な彼女の肌は土埃に汚れ、ただでさえ彫りの深い瞳は今や落ちくぼみ深い隅と皺を刻み出していたが、その表情(かお)には誇りと喜びが満ちていた。彼女は遂に手に入れたのだ、誰よりも欲していた、何よりも確かな答えを。
散弾銃の唸り声が、トガの佇む広場を覆う。鮮血が辺りに飛び散り、悲鳴が木霊す。その中で唯一人微笑み、ゆっくりと斃れていった女の姿を、人の手で作り出した水晶体が映し出すことは決して無かった。
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トガ=咎、ハピ+ネス=Happinessということで、ちょっと『Sin』とリンクしてるかも。あれも実は時事ネタ入ってるんですよね(^^; まぁフィクションですけど!
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トガ=咎、ハピ+ネス=Happinessということで、ちょっと『Sin』とリンクしてるかも。あれも実は時事ネタ入ってるんですよね(^^; まぁフィクションですけど!
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拍手ありがとうございます。
外国の若者は元気だなー、とつくづく感じる今日この頃。中国の八十后といい、アフリカのデモといい・・・ああいう体制の国で政治活動への参加呼びかけにフェイスブックを使うのは凄いなぁ、と(@_@;) 日本なんて善意の寄付すら漫画キャラ借りるのに(笑) でも日本の若者が草食だ内向きだ言われるくらい大人しいのは、何だかんだ言って現状にそこまで不満が無いからなんだろうなぁ、とも思ったり。とりあえず命の危険は無いし。
話は変わりますが、この間『そして誰もいなくなった』新訳読んで「コレこんな読みやすかったっけ?(゜Д゜;)」とビックリしました。クリスティ読んだの小学生ぶりだからなー・・・当時はシリーズ物より短編が好きだった。最近の文庫は文字も大きいし、新訳次々出てるので色々楽しみです^^ あんまり厚くなるとカバーに収まらなくて困るんだけどね!
卑弥呼=アマテラス説を物凄い勢いで曲解して大変申し訳ありませんでした。一度は書いてみたかったんだ!一応キャラの名前やモチーフは
ヒミコ:卑弥呼・アマテラス。
サオ:卑弥呼の弟・スサノオ。
ヤサカ:ヤサカニノマガタマ。
シイナ:クシナダヒメ。姉弟ものの都合上まさかの設定にして正直すまんかったm(_ _)m
ナミ:イザナミ。
アシナ:アシナヅチ。娘生贄にされちゃうし・・・。
トツカ:トツカノツルギ。
クナギ:クサナギノツルギ。
オロチ:ヤマタノオロチ。
この辺からいただきました(笑)国名は音だけ借りて字を変えてます。何でか昔っから卑弥呼の弟に結構したたかなイメージがあったのと、スサノオって何だかんだ言ってシスコン、という気がしたので合わせたらとんでもないことになった\(^O^)/
こういうモチーフあるけど妄想9割増なもの書くといっつもカテゴリー迷います。何かただでさえ「架空世界だけど魔法は無いよ!」ばっかだし、一番許容範囲広そうな恋愛(その他)に統一させていただこうか、と考える昨今なのですが・・・。え、とりあえず恋愛は合ってるよね?(゜v゜;)
追記:U様へ(反転にてどうぞ)
拍手&ご指摘どうもありがとう!早速修正させていただきました。オシホミミモチーフの息子で行くかイヨモチーフの娘で行くか最後まで悩んだところで、見直しが不十分だったようですm(_ _)m
ヒミコ:卑弥呼・アマテラス。
サオ:卑弥呼の弟・スサノオ。
ヤサカ:ヤサカニノマガタマ。
シイナ:クシナダヒメ。姉弟ものの都合上まさかの設定にして正直すまんかったm(_ _)m
ナミ:イザナミ。
アシナ:アシナヅチ。娘生贄にされちゃうし・・・。
トツカ:トツカノツルギ。
クナギ:クサナギノツルギ。
オロチ:ヤマタノオロチ。
この辺からいただきました(笑)国名は音だけ借りて字を変えてます。何でか昔っから卑弥呼の弟に結構したたかなイメージがあったのと、スサノオって何だかんだ言ってシスコン、という気がしたので合わせたらとんでもないことになった\(^O^)/
こういうモチーフあるけど妄想9割増なもの書くといっつもカテゴリー迷います。何かただでさえ「架空世界だけど魔法は無いよ!」ばっかだし、一番許容範囲広そうな恋愛(その他)に統一させていただこうか、と考える昨今なのですが・・・。え、とりあえず恋愛は合ってるよね?(゜v゜;)
追記:U様へ(反転にてどうぞ)
拍手&ご指摘どうもありがとう!早速修正させていただきました。オシホミミモチーフの息子で行くかイヨモチーフの娘で行くか最後まで悩んだところで、見直しが不十分だったようですm(_ _)m
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「サオ様の御帰還じゃ、サオ様があの野麻田を討伐してお戻りあそばした!」
大声で触れまわる臣たちの声を、ヒミコは暗い岩屋の内で聞いていた。一月ばかり前、生み落とした男児は侍女の手により抱く間もなく連れ出されてしまった。一人岩屋に籠り、何かを振り払うように禊に没頭する彼女の心の平安を打ち破る唯一の存在、サオ。彼が彼女の実の弟にして罪の子の父であることを、知っている人間は誰もいない。否、失われてしまったのだ。己を救おうとしてくれた大切な世話役の命を奪った弟のことを許してはならぬと思う一方で、彼の帰還を喜ぶ思いが沸き起こり、女王の心を嵐が襲った。サオはヤサカを殺した。ヒミコを騙して、子どもを生ませた。たった一人の身内、実の姉と弟でありながら。憎い、悔しい、恥ずかしい、恨めしい、そして、恋しい――会わぬと決めたはずの弟への思いが溢れ、ヒミコは思わず己の身体を抱きしめる。
「……何でも、サオ様は野麻田を退治して助けられた姫君を妻となされたとか。この中村にご到着の暁には、勝利の宴と共に盛大な婚姻の儀式も執り行うつもりであられるそうだ」
「そうなると当然、姉君にも祝福を願いたいところでしょうが……女王様は未だに岩屋にお籠りでいらっしゃる。どうなさるのでございましょうな?」
扉の外から洩れ聞こえる会話に、くず折れていたヒミコは小さく肩を揺らした。顔から血の気の引く己に気づいて、心の臓が凍りついてしまったかのように息が苦しくなる。
「……サオが、結婚」
かすかな呟きに、女王の瞳からは一筋涙がしたたった。ヒミコは驚きと共に自らの頬に触れ、雫を掬う。
「何故……?」
口に出した問いの答えを、既に彼女は知っていた。厚い岩戸の向こうで人の足音が響く。ヒミコはハッとして光の洩れる隙間に目を移した。
「……姉上、姉上、サオです。ただいま帰りました」
聞こえてきた声は今まさに彼女の脳裏を支配する弟のもの。すぐにでも扉に駆け出しそうな己の腕を押さえ、ヒミコは黙したまま瞳を閉じた。答えの返らぬ岩戸の向こうに、サオは俯いたまま静かに告げる。
「姉上にはまことに申し訳ないことをしたと反省致しました。もうご迷惑はかけません。……私は、西の地より連れ参った娘と婚儀を上げるつもりです。もしお許し願えるならば、姉上にも祝福をいただきたく存じます。……図々しい申し出をできる道理もないことは承知。せめてこの岩屋の前で披露の宴を催すことのみ、どうか……」
途切れた言葉に、無情の静寂が破れ岩屋の内からかすかに身じろぐ気配が洩れた。サオは口端を上げる。彼とシイナの婚儀は、目前に迫っていた。
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盛大な婚礼の儀式は、花婿の宣言通りヒミコの籠る岩屋の前で行われた。いつまでも姿を見せぬ女王に焦れた民たちが女王の唯一の血縁の祝いに一縷の望みをかけたせいでもあり、当の弟の邪な期待の所為でもあった。華やかな楽曲が辺りに響き、踊り女たちは舞い歌い、笑い声がにぎやかに岩屋の周囲を取り囲む。暗いその内で身を固くさせながら、ヒミコは幾度も扉を振り向く。彼女は気づいていた。一度扉を開けたら――弟と顔を合わせれば、己の決意も、ヤサカの死も、弟の婚儀も全てが無に帰してしまうことを。首を振って女王は俯き、耳を塞ぐ。陽気な楽の音が、人々の寿ぎの声が扉の前からかき消えてしまうまで。
「……姉上、何故です? 何故このようなめでたき日にまで、頑なに扉を閉ざされておいでなのです?」
全てが終わり闇を静寂が支配する深夜、それを破ったのは岩屋の前に木霊す哀しげな声音だった。その声の持ち主は、今宵花嫁と初夜を過ごしているはずなのに――ヒミコは岩屋の内で喉を押さえる。
「……分かっています、全て己が身から出た錆であると。そのために私は野麻田の地までさすらい、オロチを滅ぼした……この国の、あなたのために」
オギャアアアアッ!
その時、一筋の高らかな泣き声が闇を裂いた。ヒミコは息を止めて扉を見やる。サオは腕に抱いた泣き声の主を高く掲げ、岩屋の内に呼びかけた。
「聞こえますか、姉上? この泣き声は姉上の生んだ赤子の……我らが息子の泣き声です。大らかに、たくましく……母を求めて泣いています」
震える弟の声に、ヒミコはきつく目を瞑り、平らかな腹に手を当てた。その腹に宿していた我が子の姿を脳裏に思い描こうとし、叶わぬことに気づく。彼女は赤子を抱いていない。見てもいない。ずっと、考えぬようにして来た。罪の証、在り得るはずもなかった存在、愛すべからざるもの――では我が子を、その父をそう断じる母に罪は無いというのだろうか。何が“過ち”で何が“正しい”ことなのか、最早彼女には分からない――決めるのは“何”?
「私は……私はもう神に仕えることも叶わぬ身となりました。……女王にもふさわしくありませぬ」
かすかに響いたすすり泣く声に、サオは顔を上げて岩屋を見た。姉の目に映らぬ場所で時初めて、不遜な面持ちが苦渋に歪む。
「……姉上、姉上にそのようなことを言わせた罪は私にあります。姉上は私にとって初めから巫女でも女王でもなかった。この世で唯一つ、敬い焦がれるべき光でした。だから私は、それを手に入れようと……あなたを、天から地へと引きずり降ろした」
ピクリとも動かぬ扉に向かい、サオは赤子を抱いたまま淡々と続けた。
「けれど姉上、あなたは地に落ちてなお輝きを失わず、眩い日であり続けました。その光が私の真実を照らした時――余りの醜さにあなたは堪え切れず、私の前から姿を消した」
「サオ……サオ、それは違う」
泣きながらかすれた声を漏らすヒミコに、サオは畳みかけるように続けた。
「何が違うと言うのです? 姉上、私はあなたを騙し“罪”に落とした。巫女としての禁忌、女王としての矜持、そして人としての倫……全てを破る罪を、あなたに犯させたのです」
目を細めて息を吐く弟の表情(かお)が苦しげに歪み、この場にそぐわぬ懐かしい影が――弟を案じる姉の気持ちが顔を覗かせ、ヒミコは振り払うかのように己が手を握りしめて前を向いた。
「何故……どうして?」
「罪は神が決めるもの、そして神とは人に創られるもの……欲しいものは人であっては手に入らぬものだと、あの日……あなたを奪われた日に、私は知りました」
弟の答えに、ヒミコは目を見開いた。
「おまえ……まさか本気で」
「神にしか許されぬことならば、神を創るのではなく神になってしまえば良い……そうではありませんか? 姉上」
ホギャア、オギャア!
月明かりの下に赤子の声が一層高く響き渡った瞬間、固く閉ざされていた岩屋の扉が開いた。漆黒に浮かび上がる白い影――純白の衣を翻すヒミコは、サオの目にどんな女よりも眩く清らかに、この日迎えたばかりの花嫁よりも遥かに美しく映り込んだ。
「私が神になれば、弟のおまえもまた神となる。神ならば“これ”は……“罪”では、ないのね?」
滑らかに歩み寄った白い手の平が、赤子の頬をそっと撫ぜる。サオは目を閉じ、頷いた。
「そうです……その通りです、姉上」
「私はおまえを……この子を愛しても良いの? この地に……天を築けば」
己が手を掴み取った弟の腕を拒むことなく、ヒミコは自ら唇を寄せた。潤んだ眼差しが、焼けるような衝動と共にサオの心を射抜く。
「……築きましょう、この地に。我らが、天を」
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